はじめに
「音楽経験があり、エンタメ業界の裏方で働きたい」という方も多いのではないでしょうか。
元々、4歳からクラシックのピアノを始め、音楽高校と音大を卒業し
新卒でアーティストのマネージャーになり、転職も経験し約3年間正社員で働いていました。
「自分の音楽の経験を活かして、裏方で働きたい」と思っていましたが、大学3〜4年生で就活をした時に
音楽経験をどのように使えば良いか、PRするべきか、わかりませんでした。
ですが、働いてみると音楽経験が役に立ったことがたくさんあります。
今回は「音楽経験が役に立った話」を書いていこうと思います。

私はアーティストがいる事務所を受けていて
役者さんのみの事務所は受けていませんでした
音程がわかる(絶対音感)
私は一応絶対音感があるので、レコーディングやライブ、音楽番組の現場で役に立ちました。
アーティストさん本人が、絶対音感を持っていたらそれで完結しますが、
持っていない場合、繰り返し歌っている間に音程が、段々高め or 低めになってしまうことがあったり、
体調によって、天気によって音程がずれることがあります。
そういう時に「全体的にちょっと低めだったので、気持ち高めの方がいいかもです」と、良く話してました。
アーティストさんによっては、ピアノのアプリなどを入れておいて、本番前に音程を合わせたりしています。
その音程合わせがいつでも自力で出来る、ということで役に立ちました。

ありがとう!絶対音感
また「楽譜が読める」ということも役に立ちます。
どのくらい楽譜を使う機会があるかは、アーティストさんによるので何とも言えないですが
レコーディングやライブリハーサルの時などは、楽譜が使われる場合も多いです。

アーティストさんが、自分で曲を作っているか
によりますね
バンドの誰がどこを間違えてるかわかる
担当するアーティストがグループでもソロでも、ライブの時などはバックにバンドがついたりして、
複数で演奏することが多いと思います。
私も7〜9人くらいのバンドでライブを回ることが多かったのですが、
ミスがあった時に、誰がどこを間違えてたかわかるので、
アーティストさんには「今まで曖昧になっていた細かい部分まで、詰められて助かる」と言ってもらえました。

ギターのここが、譜面通りじゃなかったですね
とか
その代わりバンドメンバーには「間違えるとバレるからこわいわ〜」と、ちょっと嫌われてました。
それを続けているうちに、関係者に“全体的に音楽のレベルが上がった”と、言ってもらえることも多かったです。
1Hzの違いを聴き分けた話
過去に本番で1度あったのは、全体で基準の音程を442Hzで合わせていたのに、1人だけ441Hzでチューニングしていて、
バンドメンバーは「なんか合ってないな〜」と思いつつ、外で聴いてるスタッフは気づいていなく
私が気づけて本番途中で修正出来た、ということもありました。

ありがとう!絶対音感(再)
言語化出来る
アーティストのマネージャーをしていると、楽曲やライブに関して、良いところや改善点を伝えないといけない場面がたくさんあります。
「音楽の特徴を言語化出来る」というのは、とても武器になると思います。

ジャンルは違っても、経験あるのは
大きな強み
信頼される
ここまで書いてきたようなことが出来ると、アーティストやスタッフに信頼される要素になります。
担当するタレントさんやアーティストさんの人見知り度合いにもよりますが、
マネージャーになってから打ち解けるまでに、一定期間はかかると思います。
アーティストさん側も、心を開くのに時間がかかると思いますが、私は「音楽がわかる」ことが、信頼のきっかけになったなと、とても思います。
そこから音楽の話をするようになり、意見を求められるようになり、徐々に打ち解けられました。

あ!この人わかってる人だ
って思われたら話は早い
また現場で関わるスタッフ(レコード会社やライブ制作、カメラマン、ヘアメイク、スタイリスト、デザイナー、など)との関係も、
20代前半だと特に、信頼されるまでに時間がかかります。
そこでも「音楽がわかる人」であることが役に立ちました。

若いけどちゃんと勉強してて
知識あるじゃん!って思われたら話早い
「音楽わかる」は言わないと伝わらない
私は新卒の就活の時に、音大生であることのPRをどうしたら良いか全くわからず、何も出来ていませんでした。
実際にマネージャーになっても、上記のようなことが出来ることを、自分で言わないと周りにも伝わりません。
音大生に限らずかもしれませんが、自分が何が出来るのか整理して、相手に提供するということが出来たら、会社員1年目がもっと上手くいったなと思います。

私それわかりますよ〜って謙虚に
さりげなくアピール
まとめ
今回は「音楽経験が役に立ったこと」についてを書きました。
プレイヤーとして音楽経験がある方は、それをどう活かせるか難しいと思いますが、私の経験が役に立てると嬉しいです。
マネージャーの仕事内容に関しては、他の記事で詳しく書いているので、そちらも参考にしてみてください。

音楽経験は無駄じゃない
何に役立てられるか考えよう