はじめに
「芸能人に会える仕事をしてみたい」「芸能マネージャーになる方法が知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
私は音大生から新卒でマネージャーになり、約3年間正社員でマネージャーをしていました。現在はフリーランスです。
最近、同じようにマネージャーを目指す学生さんに「専門学校のマネージャーコースに行った方が良いか?」「専門学校 or 大学で迷っている」など相談を受けました。
前回の続きから、私が経験したことから「マネージャー専門学校に行くべきかどうか」を書いていこうと思います。前回の記事では、このテーマで書くにあたっての「おことわり」をはじめに書いていますので、そちらもご一読ください。
この記事では「マネージャー専門学校は必要ない」方向の内容になってしまうので、専門学校へ背中を押されたい方は読まないほうが良いと思います。
専門学校 or 短大、大学で迷っている方や、マネージャーになりたくて進路に迷っている方は、参考にしてみてください。

ひとつの勝手な意見です
資格を取ったら活かせる?
「2年間も何について勉強するんだろう?」と思い、色々な専門学校のカリキュラムを見ていると、デザイン関係や映像編集などの資格取得を目指す学校も多くありました。
前回の記事で、マネージャー業務は「専門」で学ぶのには適していないのではないか、という話をしました。
資格が必要ない職業だから、技術職と比べると専門学校に行く意味が少し薄まる印象があります。
その中でデザインや技術職の勉強もすることで、マネージャーに活かすことが出来るのか?を書いていきます。

マネージャーコースと言いつつ
幅広く色々やるんですねえ
進路の選択肢が増える
専門学校に行くと、途中で別のことに興味を持っても、路線変更がしにくい印象があります。
専門学校マネージャーコースを卒業していたら、別路線で就活するとなると「マネージャーにならないの?」は100%企業に聞かれると思います。
またマネージャーになるための勉強をしていても、資格やスキルが身につくわけではないので、将来に対しての漠然とした不安はありそうですが、
デザインや映像のスキルがあれば、安心材料になりそうです。

路線変更する人、一定数いますね
ハイスキルであれば就活に有利
芸能事務所狙いで就活をすると、デザインなどのスキルは「ないより良い」と思います。当たり前のことを言っていますが、スキルがなくてマネージャーになる人もたくさんいるので、スキルがなくても大丈夫だからです。
となると「スキルのレベル」によります。
私は新卒の入社1ヶ月前に独学でPhotoshopを触って、簡単な人物レタッチや合成などを出来るようになりました。
また入社してからIllustratorを誰に教わるでもなくぽちぽち触り、イベントの告知画像やグッズのラインナップ画像、ファンクラブの会報誌、バナーなどを作っていました。
(デザインソフトは特に、最近は簡単に出来るツールがたくさんありますよね)

illustratorは古いって
デザイナーさんに言われた・・
またコロナの影響で時間が出来た時に、映像編集ソフトを触り始めて、担当するタレントさんのYouTubeを編集したり、歌う時のカラオケ音源を切り貼りしてメドレー音源を作ったりしていました。
という感じで、初めてでもある程度やりながら出来てしまう部分もあるので、しっかりスキルとしてPR出来るほどのスキルが身につくのかどうか、は入学する前に確認するべきだと思います。
デザインや動画編集に関しては、学べると聞いたけど、入ってみたらレベルが低かったというのは、専門学校あるあるで良く聞く話です。

浅いスキルにお金払うなら、学費より安い
オンライン講座もたくさんありますよね
就職してから使う機会がある?
デザインや映像編集、音源編集などのスキルが、就職後に役に立つかどうかは、会社と担当するタレントさんによって、かなり違います。
私はデザインに関しては、上記のような簡単な画像は作っていて、使う機会は結構ありました。
ただ、タレントさんによってはデザインは全て外注だったり、会社単位でまるっと委託しているデザイナーさんがいたりすると、マネージャーがやらない場合もあります。
レタッチも同じです。こだわりや、どの程度レタッチするかは、タレントさんによって大きく変わるので、高い技術を求められる場合もあります。
そのようなタレントさんであれば、プロのレタッチャーさんに依頼するので、マネージャーはやらない場合もあります。

がっつりレタッチしたいと言われたら
私のスキルじゃ出来ないから外注
映像や音源編集は、私はほとんどやりませんでした。(理由は次の項目にも繋がります。)
元々デザインや映像が好きで、楽しく勉強出来るならよいと思いますが、
「マネージャーに直結するわけではない」ということは、わかっておいた方がよいと思います。

義務でやることではない
安く委託できる人たくさんいる
それらの作業をマネージャーがやらない理由のひとつに、委託するのにそれほどコストがかからないからです。
それこそ専門学校で、デザインや映像を勉強している学生や、副業需要によるオンラインスクールなどもたくさんあるため、
「実績を作りたいので無料でやらせてください」と、お声がけいただくことも多いです。

そこに少しも払えない新人タレントさん
だったらマネージャーがやるけどね
またデザインや映像の講師をしている知り合いも多いのですが、その生徒さんに任せて、最後に講師の方が手直しして納品してくれるパターンも多いです。
事務所としては、最後の手直しの料金だけで安く済み、クオリティは担保されているのでありがたいです。
そういう仕組みがあるということも知った上で、専門学校で資格やスキルの勉強をしたいと思うかどうか、考えてみると良いと思います。

AIで出来ることが増えていることも
加味して・・
音楽系のマネージャーなら音楽のスキルがよい
役者さんやモデルさんのマネージャーは特に、資格やスキルを持っていても活かせる機会が少ない気がします。
タレントさんの活動内容によりますが、例えばYouTubeをやっていてマネージャーが編集している・・というピンポイントなところにはまれば役立ちますが
それに比べてアーティストのマネージャーの方が、簡単な画像を作ったり、映像編集をすることが多いです。

イベント、グッズの告知画像
イベント、ライブの事後映像とか。
またデザインや映像は、簡単にいじれるアプリもたくさんあるので、アーティストのマネージャーを目指すのであれば、もっと音楽寄りのスキルを身につけると、実際に現場で活かせると思います。
音響や楽器、機材について、ライブステージの図面設計、楽譜を読めるようにするなど、
私は大学まで自分がプレイヤー側だったこともあり、基本は理解していたのですが、音楽の知識ゼロでマネージャーになり、苦労している人もちらほら見かけます。

出来る人が少なそうなスキルを選ぶのも大事!
自分の音楽経験が役に立った話を、過去の記事で詳しく書いているので、アーティストのマネージャーを目指す方は参考にしてみてください。
まとめ
今回は「マネージャーの勉強を専門学校でするべきかどうか」「資格を取ったら活かせるのか」についてを書きました。
長くなってしまったので、次の記事にも続きます。
マネージャーの仕事内容に関しては、他の記事で詳しく書いているので、そちらも参考にしてみてください。

つづく!