はじめに
子供の習い事ランキングで長年上位に入っているピアノ。多数の研究から、脳の活性化に繋がるという結果が出ています。
この記事では、ピアノを習うことで身につく能力に関してを、音大ピアノ科を卒業した筆者が、忙しいママたちにもわかりやすくお伝えします。

ピアノを習うと頭が良くなるって
いつからか言われるようになりましたよね
1. 右脳、左脳の活性化
ピアノ演奏は右手と左手を同時に使うため、右脳と左脳の両方を活性化させる効果があります。
ノースウェスタン大学「MRIスキャン研究」(2013年)によると、ピアノを習っている子供たちの脳が、右脳と左脳がバランスよく発達していることが発表されました。
この活性化は、音楽的な表現や創造性を促進するだけでなく、認知機能全体を強化する可能性があります。
2003年に発表された研究では、ピアノを習うことで脳の両半球の連携が強化され、新たな問題に対する解決能力が向上することが発表されました。(Schlaug et al., 2003)

左右違うことするの大変ですよねええ
2. 認知能力の向上
ピアノ演奏では音楽理論や楽譜の読み方など、複雑な認知プロセスが発生します。
音楽を演奏する際には、楽譜を見て、リズムや音符の長さ、音階のパターンなどを理解し、実行する能力が求められます。これらの活動は、認知機能の向上につながると考えられています。
トロント大学の研究(2014年)で、幼少期からピアノを習っている人とそうでない人の脳の構造が異なることがわかりました。ピアノ演奏者の場合、前頭前野や聴覚野が発達し、これが認知機能向上に繋がります。
2010年に行われた研究では、ピアノを習うことで数学の成績向上に繋がる可能性があることが発表されました(Rauscher et al., 2010)。音楽的なパターン認識やリズムを理解することは、数学の概念を理解するのに役立ちます。

ピアノ習っている人は
頭良いイメージありますか・・?
3. 集中力と忍耐力の向上
ピアノを習うということは継続的な練習と集中力が必要です。
ハーバード大学の研究(2009年)では、音楽の学習が集中力や忍耐力に影響を与えると発表されました。
一つの楽器を習得するためには、ある程度時間がかかりますし、
個人的には、他の楽器と比べて考えることが多く、慣れるまでに大変だと思います。
楽譜を読み、両手を同時に別々に操作し、リズムを維持するなど、多くの要素が同時に動作するため、集中力が必要です。
また、新しい曲を学ぶ過程での挑戦や失敗の経験は、忍耐力を養うことができます。継続的な努力と集中力は、ピアノを練習する中で鍛えられる重要な能力です。(Pascual-Leone et al., 1995)

練習苦手だったな〜〜
長時間じっと座るのを、ここで鍛えられた
4. 空間認識力の向上
ピアノの演奏には複雑な指の動きが必要であり、楽譜を読みながら鍵盤上での位置を把握する能力が求められます。
特に楽譜を見て、複雑な和音や音符の配置を理解し、正確に演奏するためには、空間認識力が重要です。
バングル大学の研究(2018年)によると、ピアノの演奏は空間認識力を向上させることが発表されています。
2014年の研究によれば、ピアノを演奏することで空間認識能力が向上し、立体的な認識や手先の器用さが増すとされています(Bugos et al., 2014)。

ピアノやってる人は器用なことが多い
5. 脳神経の発達
ピアノを習うことは脳の発達にも影響を与えます。子供の脳は柔軟であり、音楽の学習がその発達に深く関与します。
2013年に行われた研究では、ピアノを習うことが子供の脳神経の発達にプラスの影響を与え、言語や数学の能力も向上する可能性があることが発表されました。(Hanna-Pladdy & Mackay, 2013)
複雑な指使いや視覚的な情報処理を伴うピアノ演奏は、指の動きと視覚情報処理が結びつき、視覚と運動が同時に活発化します。これが脳神経の発達に繋がります。

目で見たものを運動に結びつける力!
まとめ
以上のようにピアノを習うと、脳に様々な良い影響をもたらすという結果が出ています。
私も学生時代、机に向かって勉強をたくさんした経験がなく、塾にも行ったことがないですが、そこそこ出来ていたことや
社会人になってからも、比較的何でも平均点くらい出来ることが多く、もしかしたらピアノをやっていたことで脳が発達していたのかな〜と少し思います。
子育てママたちにとって、習いごと選びは悩みのひとつかと思いますが、ぜひ参考にしてみてください。

ピアノ習わせてくれてありがとう母!