【映画音楽】フィルムスコアリングについて元音大生が解説。

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はじめに

フィルムスコアリングとは、映画のために音楽を作曲するプロセスです。

映画音楽は、映画の感情や物語を強調し、視聴者の心に深く響く力を持っています。

この記事では、映画音楽の制作プロセスとその舞台裏そして有名な映画音楽作曲家のインタビューやエピソードを紹介します。

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映画音楽の制作プロセス

プリプロダクション

映画音楽の制作は、映画のプリプロダクション段階から始まります。

監督と作曲家が最初の打ち合わせを行い、映画のテーマやトーン、音楽の役割について話し合います。

この段階で作曲家は、映画のシナリオを読み、ストーリーボードや初期の映像素材を見てインスピレーションを得ます。

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テンポラリー・スコア

次に、テンポラリー・スコア(仮の音楽)が編集段階で使用されます。

これは、編集者が映画のリズムやタイミングを決めるためのもので、最終的なスコアの指針となります。

ジョン・ウィリアムズハンス・ジマーなどの作曲家は、この段階で重要なフィードバックを提供します。

作曲

本格的な作曲作業が始まると、作曲家は映画の各シーンに合わせて音楽を作ります。

このプロセスは、何度も修正を繰り返しながら行われます。

作曲家は、映画の感情的な要素を強調するために、様々な音楽的テクニックを駆使します。

例えば、ジョン・ウィリアムズ『スター・ウォーズ』シリーズで壮大なオーケストラを使用し、映画の壮大さを表現しています。

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オーケストレーションと録音

作曲が完了すると、次はオーケストレーションです。

これは、作曲された音楽をオーケストラ用に編曲する作業です。

オーケストレーターは、作曲家の意図を尊重しながら、各楽器のパートを決定します。

その後、オーケストラによる録音が行われます。

録音セッションでは、作曲家や監督が立ち会い、音楽が映画に最適な形で録音されるように指示を出します。

有名なアビー・ロード・スタジオエア・スタジオなどが、映画音楽の録音に使用されることが多いです。

ポストプロダクション

録音された音楽は、映画の最終編集段階で映像に合わせてミックスされます。

ここで、音楽、効果音、セリフがバランスよく配置され、映画全体の音響が整えられます。

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有名な映画音楽作曲家とエピソード

ジョン・ウィリアムズ

ジョン・ウィリアムズは、映画音楽界の巨匠です。

彼の代表作には、『スター・ウォーズ』シリーズ、『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『ジュラシック・パーク』などがあります。

彼は、映画音楽に壮大なオーケストレーションを取り入れ、視聴者に強い印象を与える音楽を作り出しています。

彼の音楽は、映画のシーンをより一層引き立てる力を持っています。

ウィリアムズはまた、テーマ曲の力強さとシンプルさを追求し、『ジョーズ』の恐怖感を引き立てる二つの音の繰り返しなどで知られています。

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ハンス・ジマー

ハンス・ジマーは、現代の映画音楽作曲家の中でも特に有名です。

彼の音楽は、革新的なサウンドデザインと感情的な深みが特徴です。

彼の代表作には、『インセプション』、『ダークナイト』、『グラディエーター』などがあります。

彼は、映画の緊張感やドラマティックな要素を強調するために、シンセサイザーやエレクトロニクスを巧みに使用します。

ジマーの音楽は、特に映画のストーリーテリングにおいて重要な役割を果たします。

エピソード

ジョン・ウィリアムズは、『ジョーズ』のスコアを作曲する際、映画の恐怖感を高めるために、たった二つの音を繰り返すシンプルなテーマを作り出しました。

このテーマは、映画史上最も記憶に残る音楽の一つとなっています。

ハンス・ジマーは、『インセプション』のスコアで、エディット・ピアフの「Non, Je Ne Regrette Rien」を遅延させたサウンドを使用しました。

これは、映画の夢の中での時間の流れを表現するためのユニークなアイデアでした。

ジマーはまた、ダークナイト・トリロジーでの音楽制作において、映画の暗く、複雑なテーマを反映した深みと緊張感のあるスコアを作り出しました。

まとめ

フィルムスコアリングは、映画制作の中で非常に重要な役割を果たします。

映画音楽は、映画の感情や物語を強調し、視聴者の心に深く響く力を持っています。

ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマーなどの有名な作曲家たちは、映画音楽を通じて、映画の魅力を最大限に引き出しています。

彼らの作品とエピソードは、映画音楽の奥深さとその重要性を示しています。

フィルムスコアリングの舞台裏を知ることで、映画鑑賞の新たな楽しみ方を発見できるでしょう。

映画音楽は、ただの背景音ではなく、映画全体の体験を豊かにする重要な要素です。

映画音楽の制作プロセスを理解することで、その奥深さと魅力をより一層感じることができるでしょう。

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参考文献

  • Brown, R. S. (1994). Overtones and Undertones: Reading Film Music. University of California Press.
  • Karlin, F., & Wright, R. (2004). On the Track: A Guide to Contemporary Film Scoring. Routledge.
  • Prendergast, R. M. (1992). Film Music: A Neglected Art. W. W. Norton & Company.

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この記事を書いた人
@RAIN

音高・音大卒業後、新卒で芸能マネージャーになり、25歳からはフリーランスで芸能・音楽の裏方をしています。音楽業界で経験したことなどをこっそり書いています。
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