【シューベルト名曲】おすすめ代表曲と隠れた名曲を解説。

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はじめに

フランツ・シューベルトは、クラシック音楽界で多数の名曲を残した作曲家で、その音楽は時を超えて今なお世界中で愛され続けています。

ここでは元音大生の筆者が、前半は代表曲、後半は個人的な好みが入りまくりの名曲を、クラシック音楽初心者の方でも楽しめる楽曲に絞って紹介します。
ぜひ一度聴いてみてください!

言わずもがな…な名曲は、参考リンクを割愛させていただきます。(リンクだらけになってしまうので…)

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生い立ち

フランツ・シューベルトは、1797年にウィーン郊外で生まれました。貧しい家庭に育ちましたが、幼い頃から音楽の才能を発揮し、ウィーン少年合唱団で学ぶなど、恵まれた音楽教育を受けました。しかし、彼は、モーツァルトやベートーヴェンのような宮廷や貴族に仕えることはなく、生涯を通じて、自由な作曲家としての道を歩みました。彼の人生は、常に経済的な苦労と、孤独に彩られていました。

才能の萌芽と青春の苦悩(~1818年頃)

この時期、シューベルトは、学生や教師として働きながら、作曲活動を続けました。彼は、ゲーテやシラーといった詩人たちの作品に深く感銘を受け、次々と歌曲を生み出しました。この時期に作曲された作品には、若々しい情熱と、将来への希望、そして内面的な葛藤が感じられます。しかし、彼の作品は、まだ公にはほとんど知られていませんでした。

この頃の代表作

魔王
菩提樹
未完成交響曲(草稿)

創作の充実と孤独(1819年~1828年頃)

シューベルトは、彼の才能を理解し、支援してくれる友人たち(シューベルティアーデ)に支えられながら、創作活動を続けました。彼は、この時期に、大規模な交響曲や、ピアノソナタ、そして連作歌曲集といった、傑作を数多く生み出しました。

しかし、彼は、自身の作品が世に認められず、経済的な苦境から抜け出すことができませんでした。また、彼の内向的で繊細な性格は、彼をますます孤独な世界へと追いやりました。

この頃の代表作

冬の旅
ピアノソナタ第21番
弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」

晩年の傑作と終焉(1828年)

シューベルトは、生涯の最後に、彼の最も偉大な作品のいくつかを残しました。しかし、彼は、病に苦しむようになり、体力も衰えていきました。彼は、ベートーヴェンの死からわずか1年後の1828年、31歳という若さでその生涯を閉じました。彼の死後、その才能が改めて評価され、彼の作品は、ロマン派音楽の重要な遺産となりました。

この頃の代表作

交響曲第9番「ザ・グレート」
弦楽五重奏曲 ハ長調
歌曲集「白鳥の歌」

ここから、名曲をご紹介します。

交響曲第8番 ロ短調 D.759「未完成」

シューベルトが1822年に作曲した、彼の最も有名な交響曲です。全4楽章からなる交響曲の形式を破り、第2楽章までしか完成しなかったため、「未完成」の愛称で呼ばれています。この交響曲は、シューベルトの作品の中でも特に、深く、内省的で、ロマンティックな雰囲気に満ちています。

おすすめポイント

この曲の最大の魅力は、完成されていないからこそ感じられる、深い悲しみとロマンティックな雰囲気です。冒頭の、チェロとコントラバスが奏でる、重々しく、そして憂鬱な主題は、聴く者を一瞬でシューベルトの世界へと引き込みます。

また、第2楽章の、非常に美しく、切ない旋律は、彼の音楽が持つ抒情的な感性を存分に感じさせてくれます。この交響曲は、シューベルトが持つ、人間の感情への深い洞察と、それを音楽に昇華させる才能を証明する傑作です。

歌曲集「魔王」 D.328

シューベルトが18歳の時に作曲した、彼の最も有名な歌曲です。ゲーテの詩「魔王」を基にしており、父親、子供、そして魔王という3つの異なる登場人物を、一つの声とピアノだけで表現しています。この曲は、歌曲というジャンルの可能性を広げた、画期的な作品です。

おすすめポイント

この曲の魅力は、ピアノと歌が一体となって、劇的な物語を創り出している点です。ピアノの左手が刻む激しいリズムは、馬の疾走を思わせ、右手の不協和音は、魔王の不気味な存在感を描写しています。

そして、一つの声が、父親の不安、子供の恐怖、そして魔王の甘い誘惑を、巧みに歌い分けていきます。この歌曲は、シューベルトが持つ、物語を音楽で表現する才能と、ロマンティックな情熱が凝縮された傑作です。

弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」

シューベルトが晩年に作曲した、彼の最も重要な室内楽作品の一つです。この曲は、シューベルト自身が作曲した歌曲「死と乙女」の主題を変奏曲として用いており、死の恐怖と、それに立ち向かう人間の姿を描いています。この作品は、シューベルトの音楽が持つ、深い悲しみと、内省的な感情が凝縮されています。

おすすめポイント

この曲の最大の魅力は、死という普遍的なテーマを、弦楽器の美しい響きによって表現している点です。特に、第2楽章の変奏曲は、死の主題が、様々な形で変奏されていき、聴く者の心を強く揺さぶります。

そして、終楽章の激しく、そして劇的な音楽は、死に直面する人間の葛藤を描いているかのようです。この作品は、シューベルトが持つ、人間の感情への深い洞察と、音楽を通して、哲学的で、普遍的なテーマを表現する才能を証明する傑作です。

幻想曲 ハ長調 D.760「さすらい人」

シューベルトが1822年に作曲した、ピアノ独奏のための作品です。彼は、この曲の中で、自身の歌曲「さすらい人」の主題を変奏曲として用いており、この主題が、華やかで、技巧的なパッセージへと展開されていきます。この曲は、シューベルトのピアノ作品の中でも、特に高い技巧が要求される作品です。

おすすめポイント

この曲の魅力は、シューベルトの音楽が持つ、憂愁と、情熱的な高まりが融合している点です。冒頭の、力強く、そして情熱的な音楽は、シューベルトの心の奥底に秘められた、激しい感情を表現しているかのようです。

しかし、その中にも、歌曲「さすらい人」の、切なく、そして美しい旋律が顔を出し、聴く者を魅了します。この幻想曲は、シューベルトが持つ、ピアノの響きを巧みに操る才能と、ロマンティックな情熱が凝縮された傑作です。

アヴェ・マリア D.839

シューベルトが1825年に作曲した歌曲で、彼の作品の中でも最も有名で、多くの人々に愛されている作品です。スコットランドの作家ウォルター・スコットの詩をドイツ語に訳したものを基にしており、聖母マリアへの祈りを、美しく、そして敬虔な旋律で歌い上げています。

おすすめポイント

この曲の最大の魅力は、シンプルでありながら、心に深く染み渡る、美しい旋律です。ピアノが奏でる流れるようなアルペジオは、まるで天からの光が差し込んでいるかのような、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

そして、歌が、静かに、そして美しく、聖母マリアへの祈りを歌い上げます。この曲は、シューベルトが持つ、メロディメーカーとしての才能と、信仰心への真摯な姿勢を証明する傑作です。


ここから、好み入りまくりのおすすめ曲をご紹介します。

即興曲集 作品90 より 第2番 変ホ長調 D.899

シューベルトが1827年に作曲した4つの即興曲からなる即興曲集の一つです。シューベルトは、これらの即興曲を、演奏家が自由に感情を表現できるような、ロマンティックな性格を持つ小品として作曲しました。この曲集の中でも第2番は、華やかで、流麗な旋律と、繊細な技巧が融合した、シューベルトの代名詞とも言える作品です。

おすすめポイント

この曲の魅力は、軽やかで、生き生きとした、水の流れのような旋律です。右手が奏でる流れるようなアルペジオと、左手の優雅な旋律が、まるで対話するように美しく絡み合います。この曲は、技巧的な難しさはありますが、それによって生まれる、光り輝くような響きと、幻想的な雰囲気は、聴く者を魅了します。

この即興曲を聴くと、シューベルトが持つ、ピアノの響きを巧みに操る才能と、ロマンティックな感性が凝縮されていることを感じることができるでしょう。

ピアノソナタ第16番 イ短調 作品28

シューベルトが1825年に作曲した、彼のピアノソナタの中でも特に親しみやすく、愛されている作品です。このソナタは、この時期のシューベルトが病と闘いながらも、オーストリアの美しい自然に触れていた時期に書かれており、その穏やかで、牧歌的な雰囲気が音楽に反映されていると言われています。

このソナタは、技巧的な華やかさよりも、美しい旋律と、内省的な雰囲気が重視されています。

おすすめポイント

この曲の最大の魅力は、ロマン派の精神が凝縮された、叙情的で美しい旋律です。第1楽章の、穏やかで、どこか物憂げな主題は、聴く者をまるで美しい風景へと誘ってくれるかのようです。

また、第2楽章の、切なく、そして甘い旋律は、シューベルトの音楽が持つ、深い抒情性を存分に感じさせてくれます。このソナタは、シューベルトのピアノ作品の中でも、特に彼の詩的な感性を感じられる傑作です。

まとめ

シューベルトの音楽は、世代を超えて多くの人々に愛されています。一度は聴いたことがあるメロディーも出てくると思いますが、ぜひ最初から最後まで通して聴いてみてください。

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